花色日記

ゲームや女性向けシチュエーションCDの感想ブログ ネタバレ注意です

マッドマックス 怒りのデス・ロード 感想

いつも通りのネタバレ感想なので未視聴の方は注意です。

 

◆視聴理由

怪盗グルーシリーズの感想時に視聴理由でもちょっと書きましたが、

0086ad.hatenablog.com

私は全然映画を見るほうではなく、というかぶっちゃけ映画がかなり苦手です。

  1. まず長時間じっと画面を見つめていられない。飽きる。
  2. 登場人物の顔と名前を覚えられない。
  3. 映画特有の効果音は大きいのに人物の喋ってる声が小さい音響に慣れない。セリフが聞きとれない。
  4. 頭の回転が良くないので、状況を整理しながら見てる間に置いていかれてしまう。
  5. すぐ寝てしまう。

などが理由なのですが、それ小さい子なら許されるんですけど、いい大人がこんな理由で映画苦手とか正直恥ずかしいし、今まで結構コンプレックスでした。それでなくても映画ってなんか高尚な趣味って感じがして、実際映画の感想ブログとか読んでも、みんなすごく博識で意識高くって、映画鑑賞が趣味とか憧れるけど自分には無理だなって諦めていたんですけど。

最近ちょっと気づいたんですが、それって自分のどうしようもない部分(発達障害が疑われる症状があるので、ここでそこにツッコむと話がそれるから許して)はいったん置いといて、本当に面白い映画をあまり見てこなかったからっていうのも理由のひとつなんじゃないかなと思ったんです。よくウニを嫌いな人がウニ好きな人に「それ、自分ホンマにおいしいウニ食べたことがないからやで」って言われるやつ。でも確かに学生時代、クソ映画を結構な頻度で引き当てていた心当たりがちょっとある。こんなに映画が苦手な私でも、B級ホラー映画にハマってた時期がありまして…。

というわけで、本当に面白い映画を見れば私も少しは映画嫌いを克服できるんじゃないかと思い、世間で「これは誰が見ても絶対面白い!」と評価されている映画を積極的に見ていこうと思います。やっぱりどんな分野にも初心者向けっていうのはあると思うし、初心者はそこから地道に始めるべきだとも思う。

まずは映画好きの知人からおすすめされた「マッドマックス 怒りのデス・ロード」を見ました。もちろん、過去作未視聴です。前知識は何ひとつない。

 

◆感想

やっぱかっこいいババアが出てくる作品は面白くないわけがないんだなあ

おわり

 

でもよく考えたら邦画だけど「デンデラ」は面白いかって言われたら……なので、ちゃんと書きます。ちなみに「デンデラ」に関しては、ユヤタンが好きなので原作読んでたから映画も見ただけの人間なのであしからず。

 

・上記の映画が苦手な理由のひとつである「登場人物の顔と名前を覚えられない」が「んなもん別に覚えなくてもいいんだよ!!!それより楽しめよ!!!!」って感じの映画だったので全然苦なく最後まで見れました。

特にこの「登場人物の顔と名前を覚えられない」っていうのが、私が映画序盤ですでに見るのが嫌になって寝てしまう致命的な問題だったので、もう初っぱなから何もかもがどうでも良くなるくらいめちゃくちゃな世界でめちゃくちゃな人達がめちゃくちゃヒャッハーなことをしていてくれたのは「あっ、これそういうのをオイオイって苦笑いしながら楽しむ映画なのかも…頭使わなくていいのかも…」とふっと肩の荷が下りました。

そもそも映画が苦手なのでそんなこと意識したことがなかったのですが、気楽にアクションだけを楽しめばいいという点では、アクション映画って自分にとって見やすいジャンルなのかもしれません。逆に恋愛映画を見るのは本当に難しい。

登場人物が全員特徴的で個性ある見た目をしていてくれていたのも、覚えやすくてありがたかったです。

 

 ・また「映画特有の、効果音がでかくて人物の喋ってる声が小さい音響に慣れない。セリフが聞きとれない」も、セリフが普通の映画に比べてかなり少なめの映画だったのも幸いして、問題ありませんでした。

いつも自宅で映画を見るときは、セリフが聞きとれなくても大丈夫なように吹き替えを流しながら字幕も表示するという方法をとっているのですが、字幕なくてもいけそうだった。

それでもセリフが少ないながらも、主人公マックスの吹き替えのクオリティが初っぱなから「おっとこれは…ヤバいぞ…」と思っていたら、やっぱり本職の方ではなかったのでそういう意味では字幕ありでよかったかな…。

 

・ストーリー自体は「敵から逃げながら理想の土地を目指す」というすごく王道でわかりやすい話だったのも、最後まで飽きることなく見れた理由のひとつですね。

霧の中でマックスがたったひとりで敵を壊滅させたところとか、いや見せろよと思ったけど普通に省かれてたし、そういう余計なものはいらん!みたいな豪快なスタンスだったのも、逆にこっちも細かいところを気にせず見れたのでよかった。細かいツッコミどころを探そうと思えば探せるんだけど、そういうのを指摘するのはこの映画の前ではひたすら野暮って感じがします。

「理想の土地を目指す」っていうのは結構目的としてはファンタジーなので、そんなもの存在しないんだろうな…と思いながら見ていて、その通りの展開だったのですが、元の砦に戻るとは思ってなかったので、そこは素直にはぇ~~~と思いました。

でも考えてみたらこれも、理想を求めて別の土地を目指したけど結局自分がいた場所が一番理想の土地だった。という超超王道展開でしたね。

なんだかんだで元砦の人間は、5人の美女もフュリオサもウォーボーイもみんな熱に浮かされている感じだったので、全然砦と関係ない上におそらく何度も絶望を味わっているマックスの提案は、無茶ではありつつも宛もなく進むよりはやっぱり地に足が着いていてるな~と思いました。

 

・あと、マックスとフュリオサが全然恋愛関係ではなかったのも、個人的にはかなり好きなポイントでした。もともと相棒関係の男女が好みっていうのもありますが、映画においては単純に恋愛要素が入ってくると、途端に頭使わなければいけなくなって難しいから…。

恋愛どころか、友情関係ですらない。でもちゃんとお互いの信頼関係が成り立っていたのが良いです。輸血袋扱いだったマックスが、自分からフュリオサに輸血するシーンはやっぱりグッときました。名前も教えて、このクライマックスでちゃんと重要な伏線を2つも回収するっていうのが、やっぱり本当にちゃんと面白い映画なんだなって。

最後歓喜する人々の中、英雄として高く上げられていくフュリオサと雑踏の中にゆっくり消えていくマックスの最後も、お互い交わることなく別れていくのが2人にとって自然な感じがして好きです。

 

・あとは5人の美女の描写がなんかすごく好きでした。役に立たないどころか余計なことするし世間知らずだし考え方は甘いし、もうどう考えてもお荷物で見てると普通にイライラするんですけど。

でも初めてマックスが5人を見た時のシーン、なんていうか時が止まった感じがして見てるこっちも呼吸が止まるっていうか…。ただただ、ああ…美しいなって感じました。

そういう描写のされ方があの5人に関してはたびたびあって、そのたびにふっと心が落ちる感じがするんです。きっと美しい女性っていうのは、もしかしたらただそこにいるだけで人々に何かを与えるようなそんな存在なのかもしれないと、なんとなく見ていて思いました。食べられもしないしなんの役にも立たない、でもそれが存在しているだけで少し心が安らぐっていうのは、なんだか花に近い感じがします。

私自身も女性で、しかもゴリゴリの百合厨なので、どうしてもフェミニスト寄りな思考になってしまい、ちょっと神聖化し過ぎているかもしれません。でもかたちは変えつつも、今でもディズニープリンセスたちがずっと廃れないのは、やっぱり美しいお姫様って必要なくても必要な存在なのかなって思います。老若男女問わず誰にとっても。

 

◆総評

と言うわけで、やっぱり面白い映画は面白いという感じでした。映画好きな人が見たらブチギレそうな結論。

がっつりアクション映画を見たのは何年ぶりかな?って感じだったので、本当に素直に楽しいな~と思って見れました。やっぱり私は、あまり深く考えなければいけない映画より、こういう頭を空っぽにして見れる映画のほうが向いているのかもしれません。

本とかゲームとか自分のペースで楽しめるものだと、SFとかミステリーとか好きなんですけど、恋愛映画すら難しい自分にはそのあたりの映画に手を出すにはまだまだ修行が足りなさそう。

 

とりあえずアクション系を中心にわかりやすくて面白い映画を、また知人にいくつか聞いて少しずつ見ていこうかなと思っています。